今日は猫の乳腺腫瘍に関するお話しです。
猫における悪性腫瘍のダントツ1位は「リンパ腫」ですが、
2番目に多いのが悪性乳腺腫瘍(乳腺癌)です。
乳腺腫瘍の発症は高齢の猫に多く、平均的に10~12歳とされています。
犬では古くから50%ルールと呼ばれ、乳腺腫瘍の半分が良性、半分が悪性とされていますが、
猫の場合80~96%が悪性です(*_*)
多くの場合は飼い主様が胸のしこりに気付いて動物病院を受診されます。
その際の大きさ、リンパ節への転移、遠隔転移の有無によりステージが分類され、
どれくらい生きられるかという予想が変わってきます。
治療の第一選択は外科手術です。
ほとんどの猫の乳腺腫瘍は悪性で多発する傾向があるため積極的な切除が推奨されます(*_*)
また、化学療法(抗がん剤)も外科手術の補助療法として行われています。
生存期間については、大きさや転移の有無によってだいぶ異なりますが、
多くの報告から、
腫瘍の大きさが3cmを越える場合の生存期間は1年以内(6カ月との報告あり)。
診断時に遠隔転移が見られた場合の生存期間中央値は1か月とされています(>_<)
つまり早期に発見することが1番大事ということになってくるのですが、
もっと大事なことは
「避妊手術をすること」です。
猫の乳腺腫瘍の発生と避妊手術の時期に関しての報告をみてみると、
1歳までに避妊手術をすれば9割がた乳腺腫瘍の発生を防ぐことができるのです!
世間は今猫ブームと言われていますね。
猫は手間がかからない、、というようなことだけが先行しているような気がするのですが、
猫ちゃんもワクチンもフィラリアも避妊手術も必要ですよ(‘ω’)ノ
飼い主にこれからなろうという方がいらっしゃるようであれば、
ぜひお近くの動物病院で猫を飼うことと、必要な予防について相談してみてくださいね☆
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