今日からは、
残念ながら今現在確立された治療法のない猫の三大感染症について
一つずつお話していきたいと思います。
1:猫免疫不全ウイルス感染症 FIV(通称:猫エイズ)
【原因と感染経路】
猫免疫不全ウイルスは人のエイズウイルスと同類のレンチウイルスですが、
猫固有のウイルスで猫以外には感染しません。
感染は屋外でのけんかによる咬み傷から感染することが多く、
特にけんかが多い雄猫に多く見られます。
国内における2008年47都道府県1770頭の外出猫を対象とした調査では、
実に23%の猫でFIV陽性の結果が得られました。
【症状】
感染初期の軽い症状として、発熱・下痢・リンパ節の腫れがみられ、
その後無症状の時期が数年にわたって続きます(そのまま寿命を迎える猫もいます)が、
その後再びリンパ節が腫れ様々な慢性の疾患(口内炎・鼻炎・皮膚炎など)が治らず
次第に痩せかたが激しくなり貧血も進み人間のエイズのような症状が現れ
最終的には発症から数ヶ月以内に死亡してしまいます。
【治療と予防】
現在、FIV感染症に有効な治療法はありません。
予防法としては、
猫を屋外に出さないようにして陽性猫との接触を避けること。
もともと外猫の猫ちゃんを迎え入れる際は必ず検査を行い感染の有無を調べること。
FIVワクチンを接種することがあげられます。
FIVに対する抗体検査はお近くの動物病院で受けられると思いますので、
かかりつけの獣医さんと相談してください☆
猫免疫不全ウイルス感染症は、感染してしまっても必ずしもすぐに死に至るとは限りません。
定期的な健康診断、避妊や去勢の実施、ストレスの軽減、食餌の栄養バランス、寄生虫の駆除など
を行って頂くことで長生き出来る可能性があります。
ご心配な点があればお気軽にご相談ください!
ほか2つの感染症について次回以降お話したいと思います。
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