こんにちは!浜松は今日も雨ですね~。。
これだけどんよりした日が続くと気分も重くなってしまいますね(^-^;
さて、先週末は病院をお休みさせていただき東京でのがん学会に参加させていただきました。
飼い主様の皆様には大変ご迷惑をおかけしました。
がん治療に対する知識をアップデートしてきましたのでまた今後の治療に活かせるようにしたいと
思います☆
今日は「コクシジウム(イソスポラ)」の治療薬に関してです。
いきなりがんとは全く関係のない話ですみません(笑)
コクシジウムは犬にも猫にもかかる内部寄生虫であり、原虫類とよばれる寄生虫の一種です。
犬には犬の、猫には猫のコクシジウムがかかるわけですが、一般的にはひどい症状になることは稀です(‘ω’)
しかし、種類によってあるいは全身状態によっては下痢や衰弱による死を起こすこともあるため
動物病院での糞便検査などで寄生が確認された場合は駆除を試みます。
実は犬や猫のコクシジウム(イソスポラ)を対象に認可された薬剤はありません( ゚Д゚)
そこで一般的に第1選択として使われているのがアプシード(スルファジメトキシン)という薬剤です。
この薬は長い間コクシジウムの治療に使われてきており、ある程度安全性が経験的にも確認されています。
しかしながら、2015年10月にヒト用のものは販売中止となりました。
また駆除するのに2週間ほどかかったり、あるいは駆除できないことが稀にありました。
そのため今後使われる機会が増えるかもしれないお薬が「トルトラズリル」という成分のくすりです。
これまた犬猫用の薬は存在しないので、
牛・豚用の薬となり、適応外使用にはなりますが、
これまでのアプシードに比べ駆除効果はかなり高いと思われます☆
今回、当院にて治療中の保護猫ちゃん数頭がコクシジウムにかかっており治療する機会があったのですが
2週間アプシードを使っても駆除できなかったコクシジウムがトルトラズリル(製品名;バイコックス、メイズリルなど)
を使用したところ速やかに駆除することが出来ました。
まだ自分自身の使用経験も少なく、思わぬ副作用がでる可能性も否定できませんが、
コクシジウム治療の新たな選択肢として取り入れていっても良さそうかなという印象でした☆
なかなか駆除できないコクシジウムに対してバイコックス、メイズリルなどのお薬(実は牛豚用)が
よく効くかもしれないよっというお話でした(^O^)/
※治療法に関してはお近くの動物病院で必ず相談してくださいね。
インターネットで得た情報だけを頼りに個人輸入などで動物用医薬品を買うことはお勧めしません。
コメントする