いつも飼い主さんから相談されることの一つに「食糞」があります。
「うちのわんちゃん自分のウンチ食べちゃうんです。。」
食糞の原因に関しては様々な憶測がこれまでなされてきましたが今回ある報告があったので紹介したいと思います。
(photo by trentroche)
今日は食糞に関しての行動学に関する報告です。
今月のJournal of Veterinary Behaviorにドイツ・ミュンヘン大学の獣医科学部チーム
がおこなった研究結果が発表されました。
内容としては研究施設で飼育されている犬の豊かさを向上させるため、4つの異なる生活環境における
犬たち(オス16頭+メス31頭のビーグル)の自発的行動を24時間観察したというものです。
簡単に言えばなにが犬にとって快適なのかを調べた、、という内容だと思います(‘ω’)ノ
そこから分かったことをまとめると、
①外に自由に出入りできる状況でも犬は屋内を優先的に使用する。
②木の枝やデンタルボールのおもちゃはほとんど使用されない。(牛の骨はよく使用されたがあまり推奨されません)
③排便した場所にかかわらず、すべてのグループにおいて高い頻度で食糞行動が観察され、
平均73%であった。
④外出が自由のグループでは、すべての犬が自発的に屋外で排便をした。
また外出できないグループは、休息エリアからなるべく遠い場所で排便をした。
つまり犬は自分の寝床からなるべく遠い場所で排便するという習性があるようです。
⑤休息エリアがある場合、床よりもすこし高さのあるボードの上のほうが好まれた。
この結果からするとストレスや生活環境、あるいは食事の量の問題で食糞をしてしまうわけではないようです。
なかには、飼い主様の気を引きたくてわざと食糞をしたり、
過去の記憶から食糞したことをしかられたくないという気持ちから逆に隠すように食糞してしまうこともありますが、
それ以外は逆に言えば本能的な行動であり、
防ぐことは難しいのかもしれないですね(>_<)
やはり、便をしたらすぐにさっと片づけてしまうことを徹底するしかないのかも・・・。
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