犬のリンパ腫について

今日は犬の悪性腫瘍であるリンパ腫についてお話します。

犬 リンパ腫

リンパ腫とは、体の中で免疫に関与する細胞であるリンパ球が腫瘍化(がん化)し、

異常に増殖する病気のことをいいます。

リンパ球はもともと全身の至る所に存在するため、

リンパ腫も全身ざまざまなところに発生します。

発生した部位によりいくつかの型に分類されますが、 リンパ腫全体の話として、

リンパ腫と診断された場合の

無治療での平均生存期間は1〜2ヶ月です。

非常にショッキングなデータですが、実際に今まで見てきた多くの症例から

考えてもこの数字に間違いはほぼないと思います。

リンパ腫の症状は全身のリンパ節が腫れるタイプや、嘔吐・下痢といった症状がでるタイプ、

皮膚炎のような症状が出るタイプなど様々です。

診断は多くの場合は細胞診といって、細い針を使ってしこりを刺し、

針に入ってくるわずかな細胞を顕微鏡で見ることによってわかります。

当然ながら、全身状態や進行度の把握のために

血液検査やレントゲン検査、超音波検査などの検査は必須になります。

治療は多くの場合、抗がん剤による治療が行われます。

抗がん剤治療をすることで80%〜90%の子を寛解(完治ではない)させることが出来ます。

寛解とはつまり腫瘍に伴う症状が何もない状態のことです。

現在の獣医療ではリンパ腫の完治は難しいですが、生活の質(QOL)を保ちつつ、

普段となんら変わりのない生活を送ることは出来るということです。

その寛解状態がどれくらい続けられるかはリンパ腫の種類やその子の年齢や体重によって

異なりますが、中には2年、3年と生きられる子もいます。

私個人の経験では診断から5年目で今現在も寛解状態が続いている子もいます。

また当院で、開院の日から抗がん剤治療を始めた子も

今現在も寛解状態を保ち日々元気にお散歩しています☆

リンパ腫と診断を受けても、動物達は悲観的になることはありません。

日々、飼い主様と一緒にお散歩に行って、遊んで、ご飯を食べて、安心して寝たい。

動物たちの想いはそれだけだと思います。

そんな動物たちの単純な願いを一日でも長く続けてあげる手伝いが出来ればと

個人的には感じています。

 

 

URL :
TRACKBACK URL :

コメントする

*
*
* (公開されません)